0310 卒業式


    式 辞

 

 やわらかな光の中、大地の鼓動が確かな春の訪れを感じられる季節になりました。

 今年も一・二年生は 教室からの参加となりましたが、保護者のみなさまのご臨席のもと、松岡中学校第73回 卒業証書授与式が挙行できますことは、このうえない喜びであります。心からの感謝と御礼を申し上げます。

 

 さて、卒業生の皆さん、ご卒業、おめでとうございます。

 ただ今、お一人おひとりに卒業証書をお渡しました。この証書は、松岡中学校の卒業の証であるとともに、義務教育修了の証です。みなさんは 自分の人生を自分で描き、選択し、歩みを始めました。今後も、松岡中学校の卒業生として、自信を持ち 大きく羽ばたいてください。そして、自分で描いた理想を追い続けてください。

 

 「みなさんにとってどのような3年間だったのでしょうか。」5月に入学式を迎え、我慢も多かった3年間だったと思います。しかし、それを感じさせない笑顔で、しなやかでたくましく思いやりのある学年でした。部活動の大会前、学校祭では心を一つにして取り組む姿は素敵でした。入試前の休み時間。声掛け、教え合い、生徒同士で面接指導を行っている姿には感動すら覚えました。ウォークラリィー・学校祭等の松岡中学校の伝統行事を守りながらも、新しいことにもチャレンジし楽しもうとする姿。「RE・STARAT」という生徒会のスローガンのもと、「主体性」「発信力」という言葉を大切に、「松中タイム」、「マイノート」,「タブレットの活用等」の新たな取り組みにすぐに適応してくれました。3年生主体で「マイノート研究会」を立ち上げ、全校で勉強会を開いてくれたときは、たくましさを感じました。

 タブレットの一人1台の活用。全校縦割りトリオでの発表会。松中タイムを生徒が主体となり企画・運営することにもチャレンジしてくれました。それはこれからの時代の変化に適応していくための一歩であり、今後もこの流れは2年生に引き継がれていきます。他の学校では経験できない活動だったことを覚えていてもらえるとうれしいです。

 

 今後も大切にして欲しいことを2つ。

 1つは、不易と流行を、しなやかに受け入れる素直な感性と、「七転び八起き」を実践する”行動力”と”振り返り”の習慣です。

 1つは、”自彊不息”と”礼の心”です。夢や希望、目標を持ち、自分磨きを続け、みなさんの屈託のない笑顔で、幸せの輪を広げていってください。

 

  新たな自分との出会いを手助けしてくれた、今この体育館にいる方々への感謝の気持ちを大切に、松岡中学校を旅立ってください。

 

 皆さんは、卒業しても松岡中学校の大切な財産であり、大事な仲間であることを忘れないでください。30年後、お帰り松中生として、在校生に「生き方を語ってくれること」楽しみにしています。

 

 最後になりましたが、保護者の皆様、お子さまのご卒業おめでとうございます。お子さまの晴れの姿を目に、喜びもひとしおのことと拝察いたします。生徒たちは自立をはじめましたが、保護者の方のお力添えががまだ必要です。今後とも、陰ひなたになって、お子さまの成長の支えとなってください。三年間に及ぶ本校へのご理解・ご協力に感謝申し上げ、卒業生のますますのご発展とご活躍をお祈りし、式辞とします。

 

                      令和五年三月十日

                       吉田郡 永平寺町 松岡中学校

 

                            校長 野村 博明